茶道松尾流ホームページにアクセス頂いたことにまず御礼申し上げます。
さて茶道というと、硬質なイメージを持たれることと思います。けれど茶道はとても柔軟です。それは「こころ」だからです。
日本人は、ラジオから流れるアブラゼミやスズムシの鳴き声に、暑さや涼しさを感じる感性を持っています。こうした感性は何百年も前から、私たちの中に流れ続けているものです。ただ、現代人はその感性を表現する機会を持っていません。
20世紀は「物」の時代でした。人々はたくさんの物を得ることに奔走し、こころをなおざりにしてきました。その結果、走ることに疲れ、いまでは癒されたいと思っています。21世紀は「こころ」の時代です。
どんな稽古事でもそうですが、最初は「形」から入ります。お茶の稽古を始められると、周りの人に「所作が美しくなった、洗練された」と褒められるでしょう。これは生活にすぐに役立つ目に見える面での利点です。しかしそれだけでは楽しくありません。お茶の稽古では、道具の知識を得たり、茶道の歴史を学んだりしながら、次第に奥へと進みます。行き着くところは精神、つまりこころです。目には見えないけれど、稽古を積んでいるうちに、こころが深くなっていることに気付かれるでしょう。
茶道の楽しさは一朝一夕には得られません。そのことに臆せず、男性も女性もまずは茶道の入り口に立ってみて下さい。自分らしい感性の表現の場として、茶道松尾流がお手伝いできることを願っております。
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